医療法人社団 健成会
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  医療法人社団 健成会 新田クリニック メディカルフィットネス 昴  
 

院長のごあいさつ


『医宗一如』

 私どもがクリニックを開設した最大の理由で、かつ目標としているのは疾病・障害の治療にとどまらず、地域の方々の健康維持、予防医学を展開するためであります。その信念のもと、2005年4月の法人化、2005年7月のメディカルフィットネス昴(すばる)の開設と自然な流れで前進してまいりました。

 (医)健成会の基本理念である「All for Patients & Users(すべては患者様、利用者のために)」をモットーに、スタッフ一同微力ではありますが、今後も医療を通じ皆様の健康維持、疾病予防の手助けに努力を惜しまない覚悟です。

 20世紀から今日に至るまで、人類史上かつてない科学の急速な進歩がみられました。医療も医科学のめざましい進歩とともに、人類にとって計り知れない恩恵が得られたことは言うまでもありません。たとえば新生児の死亡率低下、平均寿命の増長などがその代表であります。

 また、昨今では臓器移植や再生医療、さらには遺伝子診断・治療に代表される高度先進医療によるこれまで不可能であった医療や低侵襲治療法の開発などが脚光を浴びております。科学である医学が今後も生命現象の解明や疾病治療の進歩といった可能性を求めて、さらなる発展を遂げていくことは当然の姿であると思います。しかし、一方で医療現場におきましては、医療者に対する患者様や社会の大きな不信感があることも否めない事実です。

 医療技術の進歩のみが一人歩きしてしまい、過去長きにわたって患者様の苦しみを和らげてきた医師の経験的技術が、軽視されてきているような不安も隠しきれません。どんなに医科学が進歩し医療技術が発展しようとも、実際の治療は医療者と患者様の信頼関係のなかにおいて、対話をもって築かれていくものと私は信じております。

 クリニックの役割は、患者様との対話の中から経験的技術(日常の外来診療やメンタルサポート)と医科学的技術のバランスを大事にして治療法を選択し、進むべき道筋に明かりを灯すことにあると思います。時には、先端医療を提供出来る病院へ紹介する必要もあります。そのために常にそれらの病院との連携を保っていなければなりません。また、逆に大きな病院では手が届かないようなリハビリテーションや往診などの在宅サービスもクリニックの役割のひとつです。この役割の中で皆様の苦痛を和らげ、健康維持の手助けができれば誠に喜ばしいことです。

 冒頭に掲げました「医宗一如」という言葉は、私個人のモットーです。言い換えれば「心身一如」とも言えるでしょう。私は医師として医療の現場におりますが、もう一つ、真言宗寺院である大平山不動寺の住職をつとめさせていただいております。寺には様々な悩みをかかえて藁をもつかむ想いで来られる方が多いのですが、その苦脳はクリニックに来られる患者様の苦痛と相通ずるものを感じます。

 「こころ」と「からだ」は一の如し。分けて考えること自体無理があると私は思います。お寺に相談にいらっしゃる方の中には、医療が必要とおもわれる人もおりますし、逆にクリニックに来られている方のなかには、精神的なサポートが何よりもいい治療になっている方々もいるのです。医科学的見地と超科学的見地の両面から、偏らない目でその人の持つ苦痛や苦悩を見分けられて、少しでもそれらを軽減できれば幸いです。これからも医宗一如の道に光を見いだしていくべく、精進してまいりたいと存じます。

 整形外科が医学の一分野として展開するきっかけとなりましたフランス人医師  Nicolas Andry がその著書の中で次のように記しております。

“Medicus Curat, Natura Sanat” ( 医術は治療し、自然は治癒させる)

 生命体としての人間に向き合うとき、みずから健康体にもどろうとする力、すなわち自然治癒力を正しく導くのが医術であることを我々に教えてくれています。クリニックという限られた医療環境の中で最善を尽くすとき、この言葉が私ども後押しをしてくれているように感じております。

 このホームページを覗いてくださいました皆様が、当クリニックおよびメディカルフィットネス昴ともに、人々の自然治癒力を推進する場であると感じてくださることを希望してご挨拶と致します。

医療法人社団 健成会 理事長
新田クリニック 院長 新田 長生

 
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